ESG活動の実績 バックナンバー(ココカラファイン)

人権・労働慣行

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人権・労働慣行に関しての基本方針

ココカラファインで働く全ての従業員が、最大限活躍できるよう支援し、従業員にとって魅力的な職場をつくることに取り組んでいます。パートナー(パートタイマー)、アルバイト、育児のための短時間勤務者など様々な就労形態の従業員がおり、このような多様な働き方を支援することが企業としての責務であると考えています。

こうした取り組みによって、生産年齢人口の減少が見込まれる中、多様な人材を確保するとともに、全く新しい考え方を取り入れて新たな価値を生み出し、企業の競争力強化につなげていきます。

生産年齢人口割合の推移

出典:国立社会保障・人口問題研究所

従業員の人権・労働環境の保護

従業員(ES)相談窓口の設置

業務に対する従業員からの問い合わせ・要望・不満などの声を受け付ける、気軽に利用できる社内相談窓口を設置。事務所、店舗へのポスター掲示などを通して制度内容の周知と窓口の案内を行ない、いつでも・誰でも・相談できることをアピールしています。相談内容は、匿名での受付も可能です。
また、さまざまな相談に適切に対応するため、他の窓口への案内基準表を作成し、より専門的な対応が必要と判断した際は社外窓口を案内するなど、柔軟に対応しています。
2020年度は138件の相談を受付、対応しました。

相談の流れ
2020年度相談件数

CFリスクホットラインの設置

ES相談窓口へは相談しにくかったり、より専門的な相談を受けたいという場合に、匿名での通報などを受け付ける外部相談窓口を設置し、相談者が相談しやすい環境づくりに努めています。

人権教育の実施

新卒・中途採用とも、入社時に講義形式によるコンプライアンス研修を行なっています。また入社後も、各種研修にて継続的にコンプライアンス研修を行なうとともに、いつでも学べるeラーニング研修も実施しています。行動規範研修をはじめ、各種関係法令の遵守、ハラスメントの防止、個人情報保護、インサイダー取引の防止など、行動規範に基づく重要なテーマを取り上げています。

公正な評価・処遇

個々の従業員の能力を最大限に引き出し、公正な評価を実現することを目的に、自己評価を起点とする人事評価制度を設けています。従業員自身の評価後、上長が評価・面談を行なっています。これにより、従業員が自らの成果や長所と課題を把握し、評価の透明性・公平性を確保しています。

健全な労使関係

ココカラファインでは、労働三権(団結権・団体交渉権・団体行動権)を尊重しています。

労働組合「ココカラファインユニオン」は約9,000名の組合員を擁し、 雇用者に占める組合員の割合は50%以上。これら組合員から意見をしっかりと吸い上げ、職場環境改善、生活水準向上、会社の発展を目的とした議論を行っています。毎月の労使協議会や団体交渉を通じ、諸問題の改善を図っています。

従業員の労働安全と働きがいの促進

労働安全衛生への配慮

安全で働きやすい職場環境の維持・向上に向けて、安全衛生委員会を設置しています。長時間勤務の防止、有給休暇取得の推進、社員の職場環境改善要望の検討、ストレスチェック及び改善策の実施、産業医による健康セミナーの実施等幅広い取り組みを行なっています。直近では、産業医による社員向け講習会として『高次機能障害と認知症(2017年度)』『就労とがん(2018年度)』を開催しました。

有給休暇取得日数推移(一人平均)
平均残業時間推移(一人あたり)
労働災害発生件数推移

従業員満足度調査の実施

約1万7千人の従業員と対話を図り、意見を募るための一つの方法として、定期的にES(従業員満足度)調査を実施しています。職場環境や日々の業務内容、組織運営などへの意見を集約し、調査結果をもとに、職場環境の改善、業務の効率化などを図っています。

表彰制度

ココカラファインでは、従業員の士気向上につなげるため、独自の表彰制度を設けています。

お客様のお褒めの言葉をもとに、月ごと、半期ごとに社員の表彰を実施し、おもてなしの好事例を水平展開しています。

ココカラゲン木 表彰された従業員の名前・店舗・表彰内容を掲載。1年で満開になります
ココカラゲン木
表彰された従業員の名前・店舗・表彰内容を掲載。1年で満開になります。

永年勤続表彰

ESの向上と若手人材の定着につなげることを目的に、永年勤続表彰の制度を設けています。勤続満10年・20年・30年を迎えた正社員・特別契約社員、また勤続満10年を迎えたパートナーを表彰し、報奨金と特別休暇を付与しています。

2020年度表彰対象者
正社員 30年勤続表彰 28名
20年勤続表彰 125名
10年勤続表彰 221名
パートナー 10年勤続表彰 47名

女性の活躍推進

当社グループでは200名以上の女性店長・薬局長が店舗業務に従事しています。さらなる女性店長・薬局長の登用を促進するために「チャレンジ店長・薬局長」を推進するなど、優秀な女性管理職の育成、登用に取り組んでいます。

また、女性の活躍推進を目的として、子育てに関する会社制度などをまとめた「コドモとココカラBOOK」の作成や育児休業者への復職支援を行なうなど、女性が継続的に活躍できる環境を整えています。

これらの取り組みが評価され、ココカラファインは「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づき優良な企業が認定される「えるぼし」認定において、最高位である3段階目を取得しました。

育児支援制度の充実

パートナー(パートタイマー)を含む従業員が、育児をしながら働き続ける事ができるよう、育児支援制度を整備しています。

育児休業期間を最大で子供が2歳になるまで延長可能とし、育児短時間勤務制度は子供が小学校6年生になるまで延長できるなど、法定水準を超える制度を運用し、子育てを行なう従業員を手厚く支援しています。

また、社内や商品知識など、最新の情報を確認することができるよう、育休中もeラーニングで学習できる環境を整えています。

男性の育児休業取得をサポート!

当社では、男性の育児と仕事の両立を多様な働き方の一つとしてとらえ、男性の育児休業の取得を推進しています。

初めて育児休業を取得しようとするパパに向けて「コドモとココカラBOOK~男性の育児応援編~」を作成し、男性向けの育児休業制度(パパ休暇・パパママ休暇)の取得方法や気になるお金のことなどをテーマに、これからパパになる人に役立つ情報を幅広く発信。育児休業を取得した先輩パパの体験談・メッセージも紹介しています。

この取り組みにより、2020年度の男性の育児休業取得者は19名となり、前年比で200%以上増加しました。

定年退職者再雇用制度を整備

当社は、本格的な高齢社会の到来に対応すべく、豊富な経験があり、スペシャリティを持った人材の再雇用を行なっています。

2013年4月に「再雇用制度」を導入。原則として、最長65歳まで雇用を継続しています。また、再雇用にあたっては、業務も本人の希望や適性をふまえて決定しています。「年齢に関係なく、地域に根差し、生涯現役で活躍できることが理想」とし、再雇用者にも「目標管理シート(評価制度)」を適用することで、モチベーションの維持・向上を図っています。

また、2013年4月から、パートタイマー(パートナー)に関しても原則として65歳まで働くことができる制度を導入しました。多くの方が、この制度を活用して勤務しています。

障がい者雇用の促進

当社は、誰もが活躍できる職場づくりを理念に掲げ、障がいのある方が力を発揮できる職場づくりに取り組んでいます。多様な人材がその能力を発揮できる新しいワークスタイルを創造し、企業や社会に事業を通じて貢献していける環境を整備するとともに、障がいのある方の雇用促進と、これらの人材が活躍できる場のさらなる拡大を目指して、2014年12月にココカラファインソレイユを設立、2015年4月に特例子会社※1の認定を取得しました。

2021年3月現在、全国10拠点で121名の障がい者スタッフを雇用しています。今後も地域社会の障がい者雇用促進に貢献していきます。

優良な中小事業主に対する認定制度(もにす)に認定

ココカラファインの特例子会社※1であるココカラファインソレイユは、2020年12月24日、厚生労働省「障害者雇用に関する優良な中小事業主に対する認定制度(もにす認定制度)」※2の認定事業主となりました。この制度は2020年4月に施行されたもので、2021年1月時点で東京都内における認定企業は7社となります。

もにす認定通知書
2021年1月26日にココカラファインソレイユ本社で行なわれた、もにす認定授与式の様子
左:東京労働局府中公共職業安定所磯浩之所長
右:ココカラファインソレイユ金本優一社長
  • ※1 特例子会社
    「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づいて、障がい者の雇用について特別な配慮を行ない、一定の要件を満たしたうえで厚生労働省の認可を取得した会社。
    特例子会社ココカラファインソレイユの事業内容はこちら https://soleil.cocokarafine.co.jp/business.html
  • ※2 もにす認定制度
    障害者雇用の促進および雇用の安定に関する取り組みの実施状況などが優良な中小事業主を厚生労働大臣が認定する制度。制度名は「ともにすすむ」という言葉に由来し、企業と障がい者が共に明るい未来や社会に進んでいくことを期待して名付けられた。

障がい者の活躍

主に店舗で、清掃作業や商品期限チェック業務のサポートをしています。

また事務作業として、書類の仕分け作業や社員用の名刺作成、研修資料印刷業務などを実施。このほか、物流センター(埼玉県所沢、神奈川県厚木、愛知県小牧の物流センター)では返品仕分作業などでそれぞれ活躍しています。

事務所:店舗日報整理作業
店舗:期限チェック
駐車場:清掃作業
障がいを持つ方も働きやすいよう工夫された仕分けシステム

企業向け・支援者向け企業見学会を開催

ココカラファインの特例子会社であるココカラファインソレイユは、障がい者雇用にお困りの他企業様や支援機関を対象に、府中本社にて企業見学会を実施しています。公益財団法人東京しごと財団ご協力のもと、ハンディキャップを持った方が実際に活躍している様子を、雇用に携わる人事の方々に見学いただいています。2020年は年間10回開催し、大きな反響をいただきました。今後も障がい者雇用に関する地域のロールモデルとして活動していきます。

見学会のチラシ
会社説明の様子
会社見学会の様子

新潟市「障がい者雇用にいがた企業探訪」で
ココカラファインソレイユの取り組みが紹介されました

「障がい者雇用にいがた企業探訪」は、新潟市で作成している冊子です。障がい者の就労・雇用について積極的かつ先進的な取り組みを行なっている市内の企業を訪問取材し、雇用の経緯、ノウハウ、制度活用など活きた情報を広く周知・啓発することで、地域全体で取り組みを促進することを目的としています。ココカラファインソレイユの信越事務所が新潟市内にあることから、今回、取り組みを紹介いただきました。

健康経営への取り組みも積極的に推進

常日頃からリーダーや事務所責任者が障がい者スタッフの身体面、精神面に配慮し、声掛けやアドバイスを行なっています。事務所の健康づくり担当者が中心となり、朝礼時のラジオ体操や、カロリー摂取などに関する注意喚起ポスターの掲示、健康診断の受診率向上への取り組みなどを行ない、必要であれば特定保健指導を受けることも促しています。

見落としがちな飲みものごとのカロリー量を紹介したポスター
朝礼時のラジオ体操


地域社会に必要とされる人材育成

当社のミッション「社会に必要とされる優れた人財育成」の達成に向けて、当社の求める人材像を定め、次の能力を発揮できる人材を育てています。

ココカラファインの求める人材像

当社が求める人材は「しなやかな感性力」、「多様性への融合力」、「やり切る実行力」を持ち合わせている人材、またはこの中のどれかで突出した能力を持っている人材です。

「しなやかな感性力」

社会やお客様、お取引先様、同じ目的をもって働く仲間たちが求めるものに気付き、また変化する社会や環境に対応するための「感性」を持っていること。

「多様性への融合力」

自分とは異なる意見や考え方を受け入れながら、より良い選択のために議論を進め、お互いを高め合うことができること。

「やり切る実行力」

組織における使命や自分自身が設定した目標に対し、責任と誠意をもって遂行・達成することができること。目標達成には、時と場合に応じて「しなやかな感性力」と「多様性への融合力」も必要となります。

キャリアパスと体系的な教育体系

当社では「社会に必要とされる優れた人財を育成する」というミッション達成のために、人材教育と業務教育の2軸を基本に、人材育成に取り組んでいます。当社が実践する「おもてなし」の基本能力を育むため、研修は「講義形式」に加え「ディスカッション形式」での研修比率を高めています。自分とは異なる意見の中から、気付き、学び、結論を導き出す過程を重視し、店舗で生かせる「おもてなしの実践」に主眼をおいています。また、どのような環境下においても研修を継続できるよう、双方向でのオンライン研修を導入しています。

人材育成ビジョン「cocokara Way」

一方、自己学習の強化にも取り組んでいます。新商品、シーズン商品の早期の情報収集、知識習得を目的に、正社員、資格者(薬剤師、登録販売者)を対象とし、Web環境を利用するeラーニングを導入しています。OJT(職場内教育)に偏ることなく、Off-JT(集合教育)、自己学習の3つのバランスをとることで、従業員全体のレベルアップを図っています。

グローバルな人材雇用・育成

グローバルな人材を雇用することを目的として、留学生の就職活動の支援を行なっています。

従業員の健康増進に向けた取り組み

社内体制

健康経営担当役員を中心とした月に1回グループ会社全体の会議『健康経営部会』を実施。従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討やワークエンゲージメントの向上、当社のめざす「ココロ、カラダ、ゲンキ。」のための身体の健康づくりに向けた企画などを実施しています。

健康経営の取り組み~ココカラヘルスキャンペーン~

ココカラファインは、「ココカラヘルスキャンペーン」として、全従業員が活き活きと働き続けられる環境づくりに向けた取り組みを進めています。 このキャンペーンは、従業員の健康に関する専門知識を深めるとともに、疾病予防や早期治療向けた仕組みづくりなどにさまざまな形で投資するものです。

2020年度実施内容

(1)感染症対策

新型コロナウイルス感染拡大にともなう第1回目の緊急事態宣言中には、災害備蓄用のマスクを従業員に配布し、店舗に飛沫予防シート設置・出入口の消毒液を設置・抗菌コートの資材を使用するなど、感染防止策を実施。また、免疫力低下防止をめざして飲料やエナジードリンクを配布しました。

このほかにも、全店・全事務所に手洗い啓発ポスターを掲示し、毎年感染症の流行する時期には、グループ全体で「正しい手洗い」を励行しています。また、インフルエンザワクチンの接種を希望する全従業員を対象に、費用の全額を負担しています

これらに加えて、2021年度からは新型コロナワクチン時間休暇制度を設定しました。

(2) 自社管理栄養士による特定保健指導

健康診断などで高リスクと判定された従業員の重症化予防の一環として、自社管理栄養士による特定保健指導を2020年3月から実施しています。直接面談以外にもオンラインを活用したWEB面談や、社内連絡イントラによる双方向コニュニケーションなど、管理栄養士が対象者の状況を随時確認できる状況を整備し、実効性の高いプログラムを実施しています。

(3) 禁煙への取り組み

全国の事業所・店舗・施設の敷地内を全面禁煙とし、希望する社員には禁煙補助剤を提供して、禁煙状況を定期的に確認するなどのフォローを行なっています。また、大学教授などの専門家や禁煙外来を開設している病院の医師を講師として招き、社内講習・講座を実施するほか、オンライン学習講座も開催。受動喫煙を中心に、喫煙による健康被害について学ぶ場を設けています。

(4) 女性の健康維持・増進に関する検査とWEBセミナー

ゆらぎ世代を主な対象として、希望者全員に、体内での女性ホルモン類似物質生産の有無を検査できるキットを配布。またその検査結果をもとに、誰しも訪れるゆらぎ時代を少しでも楽に迎えられるよう、心構えや具体的な対策について発信するWEBセミナーを実施しました。

  • ※ ゆらぎ世代
    女性において、体内のホルモンバランスが変化し、心身に影響が見られはじめる40代~50代ごろの年齢層
(5) 食生活の改善施策

希望者を対象に、「野菜不足改善選手権」を開催。血中カロテノイドの検査を実施し、栄養士による食事のアドバイスを行なうとともにサプリメントを配布。1カ月間にわたって食事内容の改善に努めてもらいました。この結果、参加者の8割が、食事への意識改善・血中カロテノイドの数値改善を達成しています。

(6)運動実施者へのサポート

新型コロナウイルス感染拡大に伴う社内クラブ活動の中止を受けて、所属メンバーがしっかりと自主トレーニングに取り組めるよう、サプリメント(プロテイン)を配布。普段よりも筋力トレーニングを強化してもらい、また体重・筋肉量・体脂肪率などを計測してもらうことで、成果を見える化しました。

(7) 睡眠時無呼吸検査

希望者に対して睡眠時無呼吸の検査を実施し、就寝時1時間あたり20回以上呼吸が止まっている従業員に対しては睡眠相談を行なうほか、睡眠専門外来も紹介しました。またスマートウォッチで睡眠の深さを測る検査も実施。睡眠時の環境などを工夫するだけでなく、日中のストレスを軽減するなど、睡眠の質向上に役立つ生活習慣改善のアドバイスを実施しました。

健康経営優良法人2021に認定

2017年から会社全体で従業員へ向けた健康増進の取り組みを実施してきた結果、2019年にココカラファイン・ココカラファインヘルスケアが健康経営優良法人ホワイト500に認定。さらに2020~2021年には、ココカラファイングループ全体として健康経営優良法人に認定されました。